こだわり

炭酸ガス経皮吸収とは

炭酸ガスを皮膚から吸収させることにより、血行が促進され、様々な疾患に応用できる可能性がある施術法です。施術方法は簡単で、炭酸ガスを効率よく吸収できるジェルを施術する腕や足に塗り、ビニール袋に包んで炭酸ガスを送り込むだけです。体内に取り込まれた炭酸ガスは、血中の酸素を組織に移行させる働きがあり、1日10～20分行うだけで効果が期待できます。

ケガをした方

• 傷の治りが早くなる
• 骨折治癒促進

女性の方

• 肌が潤う
• キメが細かくなる
• 肌が白くなる
• ニキビの軽減
• むくみの軽減

スポーツマンの方

• 筋肉疲労回復
• 筋力トレーニング無しで筋力増強
• 筋力トレーニング後の使用で効果増強

炭酸ガス経皮吸収の仕組み

炭酸ガスが皮膚から血液に到達すると血管が広がり、血流がよくなると言われています。また赤血球にくっついていた酸素を引きはがし、離れた酸素が周辺に広がり組織の修復する働きをします。

神戸大学医学部を中心に、様々な医療機関で行われている炭酸ガス経皮吸収療法は、簡単な操作で効率的に炭酸ガスを皮膚から吸収させることにより、これまで知られていなかった、炭酸ガスの多彩な効果が得られる画期的な技術です。
長年の研究の結果、以下のような効果が確認され、医学論文として発表されています（詳しい内容は技術開発元であるCO2TECH株式会社（シーオーツーテック、神戸大学発ベンチャー企業）のHPの「炭酸ガス経皮吸収療法の研究成果」を御覧ください）。
・傷が早く治る
・筋トレ無しでも筋力増強＋筋トレ効果増強
・筋肉痛や打撲などの痛み軽減
・肩こりや五十肩などの痛み軽減と動きの回復
・持久力が増える
・骨折が早く治る
・骨（特に脚）が延びる
・皮下脂肪が減る
・がん細胞だけを自殺させる（アポトーシス）　など
その他論文化されていませんが、炭酸ガスで柔軟性が増したり、肌がきれいになったりすることなども知られています。これまでの研究成果から、炭酸ガス経皮吸収は、ケガや病気の治療だけでなく、美容にも効果があることがわかっています。

これらの作用は動物実験だけでなく、実際に患者でも効果が確認されています。医学論文が多数出されて学会賞や論文賞も受賞するなど、炭酸ガス経皮吸収は世界的に注目されています。以下に詳しく説明します。

炭酸泉は疲労回復などに効果があることが知られており、オリンピック選手も使用しています。医療では、皮膚潰瘍の治療などに使われ、糖尿病により下腿潰瘍ができて、壊死して切断せざるを得なかった脚が、高濃度人工炭酸泉につけることで治るようになってきています。

しかし、炭酸泉を使った炭酸ガス経皮吸収は、人類が利用し始めてから数千年以上、もしかしたら数万年以上、ほとんど進歩していません。

炭酸泉は皮膚の角質層にしみ込み、炭酸泉に溶けた二酸化炭素（炭酸ガス；溶けているのでガスというのは不正確です）が組織の水分に移動し、毛細血管に吸収されて血管が拡張し、赤血球から酸素を追い出すボーア効などにより効果を発揮すると考えられます。しかしながら、角質層は外部から体内に異物が侵入するのを防ぎ、細菌などから人体を保護するバリア機能を持ちます。そのため、炭酸泉も容易には侵入できません。炭酸泉に1時間以上つかっても、一般に少し疲れがとれたかな、以上の効果は得られません。

下腿潰瘍の人工炭酸泉による治療も、治療するたびに、お湯に炭酸ガスを溶かす手間と時間がかかるだけでなく、炭酸ガスが容易に空気中に逃げてしまいます。患者は脚をお湯につけて濡らさなければならず、治療が終わればお湯をふき取る手間もかかり、さらに潰瘍が治るまでに数ヶ月以上かかるなど、いろいろな問題があります。炭酸ガスの入浴剤は炭酸ガス濃度が60ppm程度と言われますが、人工炭酸泉ではお湯に溶ける炭酸ガス濃度は1,000ppm以上にできます。しかし、それを患部に効率的に吸収させる技術はありません。

これまで炭酸ガスを効率的に皮膚から吸収させる技術がなかったため、炭酸ガスの効果は、疲労回復や下腿（皮膚）潰瘍治療くらいだと思われていました。しかし、炭酸ガス経皮吸収技術は2001年に革命的な進化を遂げます。

炭酸ガスボンベの中には、純度ほぼ100%の炭酸ガスが入っています。人工炭酸泉の炭酸ガス濃度は1,000ppmを超えますが、1,000ppmはパーセントでいうとわずか0.1%に過ぎません。100%の炭酸ガスを皮膚から吸収できれば、疲労回復はもとより、糖尿病の下腿潰瘍治療も、人工炭酸泉より効率的に行える可能性があります。ただ、純度100%の炭酸ガスのなかに体を入れても、炭酸泉のような効果が得られないのは想像がつきますし、実際に実験でも確認されています。

その壁を乗り越える技術が2001年に田中雅也（CO2TECH株式会社代表取締役）により開発された「ハイドロジェル塗布式炭酸ガス治療システム」です。ハイドロジェルとは、皮膚に塗ると、皮膚に炭酸ガスの通り道を作る「炭酸ガス経皮吸収促進剤」です。ハイドロジェルは主に食品添加物でできており、ハイドロジェルと炭酸ガスを使う治療法の研究は神戸大学の倫理委員会で承認されています。

炭酸ガスが経皮吸収されると数秒で毛細血管が拡張し、血流増加による皮膚の発赤が認められる。血流増加は皮膚・組織温を上昇させるため、皮膚の発赤に続いて発汗が認められる。

炭酸ガス経皮吸収前

炭酸ガス経皮吸収中

炭酸ガス経皮吸収後

神戸大学医学部では、2007年からこのシステムを使った様々な研究が行われています。炭酸ガスに筋力増強作用や骨折治癒促進作用などがあるなんて、研究を始めるまで誰も思いもしなかったのですが、いまでは実際の治療に役立っています。NHKのニュースと特番でも取り上げられ（https://www.youtube.com/watch?v=wO9qUfflnd0、https://www.youtube.com/watch?v=mcUHcRdQwyc）、様々な病気やケガの治療に使える有望な治療法として注目されています。
2016年に神戸大学医学部の中に炭酸ガス治療研究会が作られ、主に医師が会員として参加し、炭酸ガス経皮吸収療法の研究成果の発表や情報交換が行われています。炭酸ガス経皮吸収療法に使われるハイドロジェルは、研究会の会員でなければ購入できません。

3．わせ鍼灸整骨院の炭酸ガス経皮吸収施術 当院では、院長の早稲が鍼灸師、柔道整復師では日本で唯一の炭酸ガス治療研究会会員であり、鍼灸整骨院では唯一「ハイドロジェル塗布式炭酸ガス治療システム」を使用しています。
鍼灸接骨院では施術可能なケガなどは限られますが、法律で認められた範囲で、この画期的な炭酸ガス経皮吸収施術を提供しています。

施術は患部の足や腕にハイドロジェルを塗り、ポリ袋で密閉して、炭酸ガスを袋内に充填し、約20分間そのまま安静にするだけです。炭酸ガスによる血流増加作用により、袋内の足や腕は汗をかくほど温度が上昇し、冷え性の場合でも中から温まる感触になります（個人差があります）。施術が終了するとハイドロジェルを拭き取って終わりです。
神戸大学の研究では、炭酸ガス経皮吸収は毎日行うことにより、骨折治癒促進などの顕著な効果が得られていますが、最低週1回でも効果が得られることが報告されています。炭酸ガス経皮吸収を受けられる場合は、患者様の状態を見ながら、無理のない範囲で、かつ、炭酸ガスの効果がちゃんと得られるようにメニューを組んでゆきますので、遠慮なくご相談ください。

15分4,500円